○ INT. THEATER - NIGHT - DOROTHY SHAW and LORELEI LEE appear on stage wearing identical sparkling red dresses and begin dancing and singing "A Little Girl From Little Rock".
A Little Girl From Little Rock
used to ~したものだ
used to
過去の習慣を表す。
- I used to go to the park near my house. (私の家の近くの公園によく行ったものだ)
break one's heart 泣かせる
up and do 突然~する
lamb 子羊
roam about 彷徨う
roam about
類語としては wander がある。
like a little lost lamb
同じ文字から始まる単語を並べる頭韻法(alliteration) という文学の技法。 音読す
ると、軽快なリズムを生みだすため、 歌詞や詩でよく使われる
lamb
羊の総称は sheep、 去勢しない雄を ram、去勢した雄を wether、 雌を ewe と言う。
the same way 同じ様
everywhere 全ての場所で、どこでも
determine 決心する
wine ワインでもてなす
dine ご馳走をする
ermine 毛皮の服を着せる
ermine
もともとは名詞でオコジョというイタチ科の毛皮を意味する。 昔は貴族が着ていた毛皮。 ここでは動詞として使われている。
fancy 豪華な
clothes 衣服
fancy
高級な、 豪華なという意味で、日本語として使われている 「かわいらしい」 というイ
メージとは少し異なる。
- fancy restaurant (高級なレストラン)
clothes
cloth だと、 布の意味であるが、 複数形にすることで、 衣服の意味になる。
appear 現れる
title credits
映画やテレビなどで、 監督・製作者・配役などの指名を列挙した字幕のこと。 credits、credit title とも言う。 また、 本篇終了後に流れるエンドロールに限定する場合は、end credit roll the end credits を使う。
rock 宝石
awful ひどい
rock
ここでは 「宝石」 の意味。 地名の Little Rock と宝石の意味のrock を掛けている。
awful
「ひどい、恐ろしい」という意味。 似た意味では terrible という単語も用いる。 語源的に考えると awe (畏怖、 恐れ) が ful(いっぱいある) の状態である。
advice 助言, アドバイス
share 共有する
advice
助言という意味の名詞で使う場合、 複数形にはしない。 通知文書の意味で使う時は複数形にしても良い。
- My father gave me some useful advice. (父は私に役立つ助言をくれた)
また 「助言をする」 という動詞ではadvise と綴りが変化する。
as long as... で 「でありさえすれば」の意 味。 ex. You can stay here as long as you have money. お金がありさえすれば、あ なたはここにいられる)
though ~だけれども
own 所有する
この映画の英語について
この映画は、 1953年にアメリカで公開されたミュージカル・コメディである。 舞台は当時のアメリ力であり、 全体にカジュアルで少しレトロなアメリカ英語が使用されている。 全般に平易で分かりにくい表現はあまりなく、 堅苦しい言い回しも使われていない。 登場人物の話し方も比較的聞き取りやすく、 英語学習に適した映画だと言えるだろう。
それぞれの登場人物が話す英語に関しては、その人物の所属する"class" を表していると言うことができる。 アメリカは新しい国であるためイギリスのような階級は存在しないと言われるが、 実際には経済レベルの格差が存在し、 それが使用する英語にも影響を与えている。 映画の中では、マリリン・モンローが演じるローレライは、自分が上流階級に仲間入りをしたいために気取った英語を話す。 彼女がよく言う "Thank you ever so.はマリリン・モンローの代表的な台詞としても有名であるが、 優雅で女性的な雰囲気がある。 特にマリリンが独特の甘いウイスパーボイスでそう言うと、 とても魅力的である。 それに対して友人のドロシーはお上品ぶるのが嫌いなため、わざと蓮っ葉な話し方をしているように感じられる。 登場人物の中にはアメリカ英語以外を話す者もいて、ビークマン卿は “By George"を口癖にして、 イギリスの中産階級であるということを感じさせるし、フランス人の給仕長はフランス語訛りの慇懃な英語を話す。様々な国の英語を聞き比べるのもよい勉強になるだろう。
また、映画の舞台がフランスに移ってからは、フランス語混じりの英語やフランス訛りの英語が多く聞かれる。 "bonjour (ボンジュール)" や “mademoiselle (マドモアゼル)” などは日本人にもなじみがある単語だが、"je regretted it morethan vous (私は君以上に残念だよ)"などのように、フランス語混じりの英文になってくるとちょっと難しい。 しかし、我々日本人が会話の中で日常的に英単語を使うように、英語話者は日常的にフランス語を使用するので、英語学習者であっても基本的なフランス語は覚えておいても損はないだろう。
全編にわたって挿入されているマリリン・モンローやジェーン・ラッセルによる歌もこの映画の魅力の一つであるが、 こちらもセリフ同様、全体的に一つ一つの言葉がはっきり発音されていて聞き取りやすく、楽しみながら英語特有の音の表現に触れることができる。例えばジェーン・ラッセル演じるドロシーが歌う "Ain't There AnyoneHere For Love?" の中には、 "Need“Diamonds Are a Girl's Best Friend"some chappy, To make me happy"とか、 “I like big muscles, And redcorpuscles” など、 典型的な韻を踏んだ形式がある。 ちなみに、この歌の最後にドロシーはプールに落ちるのだが、これはアクシデントであり、意図したものではなかったと言われている。 また、 当初はマリリン・モンローの歌は、当時数々のミュージカル映画でスター女優の吹き替えを担当したマーニ・ニクソンが吹き替えるはずであったが、 結局、 “Diamonds Are aGirl's Best Friend" の冒頭でオペラ風に歌う "no, no, no” と “Theserocks don't lose their shape,diamonds are a girl's best friend"どが吹き替えとなっただけで、 後はすべてマリリン・モンローの歌声が使用された。 注意深く聞くと2人の声の違いが分かるだろう。 なおこの歌は、 American FilmInstitute で 「映画史上の12 大映画「楽曲」 に選ばれている。
このように、この映画は英語学習者にとって分かりやすく、 楽しみながら英語を学ぶことができる絶好の教材である。 ぜひ本書を存分に活用して、 楽しく英語を身につけて頂きたい。
岸本真里
[http://
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INT. THEATER NIGHT backstage after their performance.
wait a minute 少し待って
rush 急ぐこと
be gonna ~するつもりだ
run away 逃げる
bulge 膨らむ
gumdrop ガムドロップ
gumdrop
砂糖でコーティングされているゼリー状の飴。
spotlight スポットライト
still
「まだ、いまだに」 の意味ではなく、ここでは 「それでもなお」 の意味で接続詞的に使われている。
■That makes me...warm inside. 「make + 人 + 動詞の原形」 で 「人に~さ せる」 の意味。 make は使役動詞であり、 強制的に何かさせるというニュアンスが含 まれる。 ex. His behavior always makes me laugh. (彼の行動はいつも私を笑わせる)
highball ハイボール
fit (サイズなどが) 合う
☐☐highball
ハイボールはカクテルの一種であり、リキュールを炭酸飲料で割ったもの。
long distance call
ローレライ達はこの時ニューヨークにいる ので、 オハイオからの電話は市外電話に なる。
Dayton
米国のオハイオ州南西部の都市。州の中 では第4位の規模であり、 工業都市である。
Ohio
米国中西部にある州。 地元に古くから自生 しており、 州の木でもあるトチノキにちな んで、 「the Buckeye State (トラ キ州)」 の愛称で知られる。
old man 父親を指すくだけた言い方
right on cue ぴったりのタイミング
right
right には様々な意味があり、 ここでは副詞として 「(前置詞・副詞の前で、 時間・位置を示して) ちょうど、 すぐ~」 という意味で使われている。 他には、 形容詞としての「正しい。 当然の、 適切な」 という意味や名詞としての 「権利」という意味を持つ。
- He brought his chair right next to mine. (彼は自分のいすを私のすぐ隣へ持っ
てきた)
commit matrimony 結婚す る
old boy 中年男性の
old man とは違い、くだけた呼称ではなく中年の人を指す表現。
■ let...do
let は使役動詞であり、 「let +目的語+動「詞の原形」 という形をとる。 「~させる」という訳であるが、 許可の意味を表す。
- My father let me study abroad. (私の父は私を留学させてくれた
would rather
would rather の後は動詞の原形を置く。
- I would rather stay here. (私はむしろここにいたい)
would rather むしろ~したい
shove 突く 押しやる
with or without いようが
until ~まで
where は関係副詞であり、 直前の先行詞 「France」 を説明している。
a member of ~の一員
board (船などに)乗る
roll 出席簿
stick together 集まる
why don't you answer your name? 「どうして返事をしないんだ」 「返事をして くれればいいじゃないか」
the dealer passes: dealer はカジノのディーラーを指す。 こ こでは、ローレライの不合理な発言に対し て打つ手がないことを示し、 「私の負け」 の意味。
see ほらね
Cherbourg
フランス北西部のコタンタン半島の先端にある港を有する都市である。 2000年にオクトヴィルと合併し、 シェルブール=オクトヴィルとなった。
ever so
強調する言い方。 "very" の代わりとして使うことができる。
- Jenny and I were ever so close to each other (ジェニーと私はとても仲が良かった)
talent 人材, 人(集合的に)
in the blue jacket
in ~で、 「〜を身にまとっている」という意味を表す。 例えば、 a girl in white で「白い服の少女」となる。
sail 航海する
thoughtful 思いやりのある
dibs ものを取る権利の
shot-putter 砲丸投げの選手
dibs
dibs は口語的に使われる表現である。have dibs on... で、 「~を取る権利をもつ」の意味。
- I have dibs on this piece of cake. (このケーキは私のものだ
remember 覚えておく
chaperone お目付役
chaperone
元来は、フランス語であり、 女性が社交界に初めて出席する際、 付きそう年上の女性を意味する。
get this straight
「物事を整理する」 や 「はっきりさせる」という意味がある。 「これだけははっきりさせておこう」
nobody else その他に誰も ない)
That's why そういうわけで~
right 適している
That's why
「That's the reason why S + V」 という文のthe reason が省略された形。 why は関係副詞。
after ~ のあとを追って
brunette
フランス語に由来する語である。 ブルネットとは、 白人種であり、 髪の色と目の色が黒っぽく、時に肌も色黒である人種を指す。 brunet は男性, brunette は女性を指すが、現在米国において区別はない。
care 気にする
son
ここでは息子という意味ではなく、 年上の男性から年下の男性、もしくは少年に対して使われる呼びかけの言葉として使われている。 親子関係がなくとも 「my son」と呼びかけることもある。
Dorothy and Lorelei get their passports checked.
get their passport checked
「get + 0 + 過去分詞」 で 「Oを~してもらう」の意味。この文では their passportが0に当たるため、 「パスポートを確認してもらう」の意味になる
come on こちらに来て
get on (乗り物に)乗る
have a nice trip 良い旅を
save 救う
drown 溺れる
suppose
if と同じく条件の副詞節を導く接続詞。 仮定法で用いることもできる。
- Suppose you were in my place, what would you do? もしあなたが私の立場ならば、何をしますか)
would
ここで willの過去形 would が用いられているのは、この文が、 仮定法過去だからである。 現実には船が沈むことはまずあり得ないが、仮にあったとしたらという意味合いが込められる。
この映画の魅力 Movie attraction
この映画の魅力は何かと言われればなんといっても2人の超美人女優、マリリン・モンロー(ローレライ役)とジェーン・ラッセル (ドロシー役) ではないか。 2人の圧倒的な存在感がこの映画を文字通り燦然と輝かせているのだ。 本作50年以上経った今でも色褪せない煌きをもつのは、彼女たちの普遍的な魅力によるものであると言っても過言ではない。
マリリン・モンローと言えば、 知らない人がいないくらいの伝説の女優である。 スカートが風にふわっと舞っているポスター (映画『七年目の浮気』) は誰もが見たことがあるだろう。 『アスファルト・ジャングル』、 『イヴの総て』 で注目され始め、『ナイアガラ』で主演を果たした。 腰を左右に振って歩く印象的な歩き方、モンロー・ウォークはこの映画で生まれた。 その美貌と挑発的な仕草、 魅惑の笑みに世界中が魅了される。 そして、 本作 『紳士は金髪がお好き』 や 『七年目の浮気』で誰もが認めるトップスターに上り詰めたのである。この映画を見ると、 おバカで可愛“Though Till be gone for a while,1 know that I'll be smilin'..."いお嬢さんのイメージが強いが、実は仕事に対しての熱意は相当のものであった。 どういったポーズがチャーミングに映るかという研究 美の追求など、 ストイックな姿勢が成功の影にはあったのだ。モンローは私生活でも世間を賑わせていた。 1度目の結婚は16歳の時。 2度目は当時ニューヨーク・ヤンキースの有名選手との結婚。しかし1年も経たず離婚。 その後劇作家との結婚。 ケネディ大統領との不倫関係。 そして36歳での謎の死は多くの波紋を呼ぶ。 天真爛漫でチャーミングな姿とは裏腹に、ナイーブで繊細な面があり、 精神的に不安定であったようだ。 人間的な弱さと強さを合わせ持っていたことが、 彼女の魅力をより一層引き立てたのではないだろうか。
ジェーン・ラッセルは『紳士は金髪がお好き』 以前から女優としてすでにかなりの人気を博していた。1943 年の 『ならず者』で主演を果たし、長い脚と理想的なくびれ、完璧な美貌で一躍有名になった。今でこそ 『紳士は金髪がお好き』といえば、マリリン・モンローというイメージが強いが、実は当時のジェーン・ラッセルはマリリン・モンローの何倍もの出演料をもらうくらいの人気女優だったのだ。 なので当然、 出演者クレジットはジェーン・ラッセルが最初にきてる。 姐御肌気質で、映画製作中もマリリン・モンローを常にリードし、サポートしていた。 マスコミは、2人の不仲を期待していたようであるが、その期待を大きく裏切り、この真逆の性格の2人は仕事でもプライベートでも良好な関係だったようだ。 その仲のよさが、この映画の2人の暖かい友情関係にも大いに影響しているように思える。
真逆の魅力をもつ強烈な美女2人から目が離せない! そしてこの2人だからこそ着こなせる煌びやかなドレスの数々もお見逃しなく!
日比野彰朗
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