INT. CLUB-NIGHT- Christina tries to get the attention of the bartender, ERIC.
bartender
バーテンダーがグラスやボトルを回したり(スピン) 投げ上げたり (フリップ) する技術を、Flair Bartending と言う。 映画では、 トム・クルーズ主演の “Cocktail” や、 女性バーテンダーが登場する "Coyote Ugly" などで、その演技を見ることができる。
Be right there
「すぐそっちに行くよ」
I'll be right there.
another
「さらに、もう~」
ex. It took another 4 years to complete the thesis. (その論文を仕上げるのに、 さらに4年かかった)
Peter and Christina walk to another part of the club.
PETER: Pardon me. Excuse me. Pardon me.
CHRISTINA: Excuse me.
MAN: Yeah, yeah.
CHRISTINA: Yeah.
So, we... now?
= So, are we good now?
険悪な状態から脱出し、 今や仲良くなったことを確認している。
Peter walks off. Christina hands her beer to a waitress.
MAN 3 : Do you wanna get lost with me, or get down?
Do you... down?
get lost は 「その場から消える、いなくなる」、get down は 「ベッドインする」 という意味。同じ動詞を使うことで言葉遊びのようなリズム感を出している。
strike out
「(野球でバッターを三振にする」 という意味があるが、ここでは、言い寄って来る男に用はないということを意味する言葉として使われている。
Peter returns.
ex-girlfriend
ジェーンのこと。 クリスティーナによって恋人にさせられようとしたことを受けて、 からかっている。 ex は 「以前の、 昔の」という意味を表す。
- I'm still seeing my ex-wife. (いまだに前のかみさんと会ってるんだ
tongue
日本で牛や羊などの食用としての舌を 「タン」と言うが、その語源はこの英語名称からきている。 また、 焼肉店などで目にする 「ハツ」とは、心臓であり、英語の heart からきている。
The two see Jane making out with Hot Sex.
CHRISTINA: Yeah, that could've been you.
that could've... you
that はホット・セックスを指す。 クリスティーナが言う通りにジェーンと踊っていれば、 今ジェーンといちゃついている男が、 ピーターだったかもしれないということ。
PETER : Really?
CHRISTINA: Yeah. You, you were... you were a dick.
Why don't I... you did before
自分がバカかどうか、 2人が出会ったときのことを再現しようじゃないかとピーターがクリスティーナに提案している言葉。
CHRISTINA: I did not.
PETER : You grabbed me right on the ass.
CHRISTINA: I pinched you.
PETER : You were grabbin' my ass.
PETER : Okay.
ROGER, Peter's brother comes from across the club.
dude
dandy と同じような意味だが、 他には 「都会から田舎へやって来た男」や 「 (休暇などで西部へ遊びにくる) 東部の人」 という意味もある。ここではそのようなニュアンスを含みながら相手への呼びかけに使っている。
These two... go
ホテルでのパーティーに連れて行くのにちょうどいい女だということ。
Freddie Mercury
イギリスのロックグループ Queen のヴォーカルで、 1970年代を中心に活躍。 代表曲に、“We are the Champions" などがある。 1991年、エイズによる合併症で死去
suite
ホテルの大きな一続きの部屋。 最上階の見晴らしのいい所にあることが多い。
hey
驚きや当惑などを表す発声。
The drunken girl throws up again.
The two drunken women walk off.
WOMAN 1 : She puked on him.
PETER : No. No, no, no, no.
CHRISTINA: What?
ROGER : Fuck me. Don't say no.
PETER : Hey. Roger reaches out to touch Christina, but she slaps him away.
ROGER : You have so much... Ow!
CHRISITNA: Uh-uh.
fuck me
「ちくしょう、くそっ」
reach out
ボクシングで、「リーチが短い」と言う日本語の表現があるが、この「リーチ」とは、英語のreach に由来するもので、手をのばした状態での胸から手先までの長さのことを指す。
uh-uh
否定や不同意を表す。
PETER : No, Roger.
Roger and Peter grab each other's faces.
PETER: Okay.
PETER : That's okay.
come on
相手の発言や態度に対する軽い抗議の表現。
せき立てたり、たしなめる時にも使う。
PETER: No.
help out
ピーターとクリスティーナの間をとりもってやってるんだという意味。
Peter pushes Roger into the crowd.
ROGER : There you go.
MAN : Whoa!
There you go
「ほらね、 やれやれ、 またかよ」
せっかく魅力的な女性と知り合ったのに、いくじのない男だとイライラしている気持ちの表現。
BOUNCER: Come on. Let's go, baby.
ROGER : All right.
BOUNCER: Come on, you're out. Let's go. Move.
Four Seasons
カナダを拠点とした有名ホテルの名前。 1961年、 トロントに最初のホテルが設立され、 現在日本を含め25カ国にホテルをもつ。
room four-o-two
ホテルなどの部屋番号のゼロは (オウ) と読むことが多い。
baby
男性に対して 「やつ、 野郎」という言い方。 目下の者に対して使う。
It's looking... now
It's looking like now to go
「今が潮時、 そろそろ引き上げなきゃ」
CHRISTINA: Really?
in case
後ろに節を続けず、 これだけで使うこともある。
- I believe I have your phone number somewhere, but could you let me know it again? You know, just in case. (どこかにあなたの電話番号をメモしているとは思うんですが、もう一度教えてもらえますか? 念のために)
have a nice life
結婚式にクリスティーナが来なければ、 もう一生会えないかもしれないという思いで、「いい人生を送ってね」 と言っている。
Peter leaves the club.
-
INT. CHRISTINA'S APARTMENT NIGHT - Christina, in her pajamas, sits on her couch listening to her messages.
in one's pajamas
前置詞 in には、「~を着て」 という状態を表す意味がある。 後続する名詞は必ずしも衣服ではなく、 色でもよい。
- Hey, look at the woman who is in red. She's great! (おい見ろよ、 あの赤い服の女。すてきだなあ)
通常2~3人がけのベンチ型をした長椅子で、背もたれがあり、 片端または両端にひじ掛けがあるものもある。 自宅で家にこもって、 テレビを見ながらジャンクフードを食べる人達を、 「カウチポテト族」 と言う。
She forwards to the next message.
I am... loser
「こちら負け犬です」
コートニーがクリスティーナの気持ちを代弁してからかっている。
Christina turns off her answering machine and looks at her clock.
answering machine
留守番電話の録音開始を合図する発信音をbeep と言う。
- Please leave a message after the beep.
(発信音の後にメッセージをどうぞ)
kinda
「ちょっと、 幾分」
kind of
Christina falls asleep.
INT. HOTEL ROOM - NIGHT - Christina dreams that she is in bed with Peter.
■ if you don't mind
相手の許可を求める時に使う言い方。
- Could you bring it tomorrow if you don't mind? (もしよかったら、 明日それ持って来てくれますか?)
every hour, on the hour
「毎時間、しかもその各時間中ずっと」
for the rest of our lives
「二人の残りの人生ずっと」
There is a knock on the door and a bellboy enters with a cart full of ice cream.
Christina digs into the ice cream.
INT. CHRISTINA'S APARTMENT - MORNING - Christina wakes up from her dream and calls information.
Christina is connected with the hotel.
Christina's phone rings.
この映画について
映画 『クリスティーナの好きなコト」 の英語でのタイトルは、 "The SweetestThing" である。 本来の意味は「僕(私) にとって一番かわいい人」 である。 この映画は、最近では『チャーリーズエンジェル』 (2000) のナタリー役や 『シュレック」のプリンセス・フィオナ役(声優) 等に出演しているキャメロン・ディアスが主演のラブ・コメディの映画である。 彼女は2003年にチャーリーズ エンジェルの2作目『チャーリーズエンジェル:フルスロットル」 や2004年には 「シュレック2』 に出演が決まっている。 本映画の脚本はナンシー・ピメンタル。監督はロジャー・カンブルで、 他の作品では脚本と監督を兼ねたりもしている。 最近の主な作品は“Cruel Intentions" (1999) や TVドラマの “Cruel Intentions 2" (2000) 等がある。
では次に、この映画のアウトラインを紹介しよう。 キャメロン・ディアスが扮するクリスティーナは、何人もの男達を手玉にとっては、次々と捨ててきたプレイガールである。 ある時、彼女のルームメイトのジェーン (セルマ・プレイヤー) が失恋してしまう。彼女を慰めようと友人のコートニー (クリスティーナ・アプリゲート) とともに、 ナイトクラブへ誘う。 ここには愛とセックスを求めて来た数多くの男女が集まっている。 妖艶なダンス、 お酒、 縺れ合った男女、会話、色々なものが混じり合ったナイトクラブで、 ジェーンの 「現時点で気にいった人 (Mr. RightNow)」 を探すことになる。 コートニーはジェーンのことはすぐに忘れ、 自分の気に入った男の所へショットガンの様に飛んで行く。 後に残されたクリスティーナとジェーンは、言い寄って来るダサイ男達を振り切りながら店の奥へと進んで行く。クリスティーナは、 ジェーンの失恋で落ち込んだ気持ちを楽しくさせてあげようとするがジェーンは逆に落ち込んでしまう。 そこで、 ジェーンと一緒に踊ったりして楽しくさせてくれる男性をひっかけるために、 クリスティーナはちょっとした気まぐれで、近くを歩いていた男性のお尻をつねるが、その間にジェーンはいなくなり自分でさっさと彼氏を見つけてしまう。 クリスティーナの方は、その男ピーター・ドナヒュー (トーマス・ジェーン) に何となく一目惚れしてしまう。 ピーターと言い合っている間に会話が弾み、とうとう彼の兄の結婚式に出ることになる。 いつの間にか、ピーターはクリスティーナにとって 「現時点で気にいった人」 になる。 そして、結婚式の当日コートニーを引き連れてピーターの兄が結婚するところへ車で出かけて行くのだが、彼女たち2人を待っていたのは驚きの事実だった。 そして、 結末は・・・
ストーリー展開はとてもはっきりしていて分かりやすく、途中に入るコメディ、お色気そして軽快な音楽によって全然退屈しない。 また、 失恋した男の告白から始まり、 失恋した男 (?) の告白に終わるという映画の構成は面白い。
さて、この映画『クリスティーナの好きなコト」 の特徴であるが、『チャーリーズエンジェル」 のようにお色気ムンムンというより、これは見て「ブッタマゲ!」と開口一番言いたくなるような作品である。 見てすぐに「ちょっとR指定かな!」 と思った通り、性的な内容や表現が濃厚なため MPAA (米国映画協会) からR指定を受けた上映時間約90分の映画であった。 でも、全体的にエッチなシーンがそんなにたくさん出て来るわけでもなく(少しはあるが・・・)、 女性の裸体等も全く出て来ない。 だが何と言ってもエッチな会話やシチュエーションが多い映画であることは間違いない。 いたる所にセックスを感じさせる言語表現がたくさん出てくる。 美しいキャメロン・ディアス達がこんな破廉恥な言葉を口にするなんて信じられないという気がするが、そこが逆に面白いのかもしれない。 ちなみに3人の生年月日は次の通りである。 キャメロン・ディアスは1972年8月30日生まれの30歳、 クリスティーナ・アプリゲートが1971年11月25日生まれの31歳、 そしてセルマ・ブレイヤーは1972年6月23日生まれの30歳という具合に、3人とも女性として油ののりきった30歳前後である。 特にキャメロン・ディアスのセクシーな踊りは見物である。
最後に、この映画を英語学習の面から見てみると、 英語をエロティックなアプローチから学びたい人にうってつけの、まさに「大人の英語学習教材」 と言えるだろう。 「英語を本を読んで学ぼうとするなら、 ちょっとエッチな洋書を読みなさい!」 と言われた経験がある方もおられるかもしれないが、この映画は正に 「エッチな映画で英語を学びましょう!」 と言い換えることが出来るだろう。 これ1本で英語圏でのナンパの仕方や大人の男女のセクシャルな会話を完全にマスター出来るかもしれない。
高瀬 文広
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